コンピュータの利用は、データ→情報→知識→知恵と進みます。最初コンピュータは汎用機として、とくに銀行などで、お金の管理のために利用されました。そしてパソコンが普及し、ワープロや表計算、会計や財務の管理、など情報のツールとして利用されています。そして情報を検索して知識を得るツールとしてインターネットがひろがる今日はまさに情報→知識への過渡期といえるでしょう。そして今後、企業研修や学校教育のツールとして普及することにより知識→知恵の道具へと変貌していくことが予想されます。その後、人間の思考支援の道具としてパソコンは、知恵の道具になるでしょう。
企業におけるソフトウエアの管理、運用も最初はデータの管理から始まります。財務データ、人事データの管理から始まり、そして次にインターネットやメールに代表されるように、情報の収集や伝達に利用します。現在はこの段階が主流です。つぎの段階で社員教育などのノウハウの管理・伝達・運用に移行します。今後は、いかにノウハウの管理・運用のシステムを活用しているかが、企業価値に直接つながってくるでしょう。
北畠謙太郎 きたばたけ けんたろう
1960年埼玉県生まれ、埼玉大学教育学部卒。コナミを経て日本総研 研究事業本部所属研究員として11年新規事業経営コンサルティングをおこなう。IT技術、マルチメディア、インターネット、医療システム、学校経営、ナレッジマネジメント等多数のプロジェクトを手がける。教育ソフトベンチャー企業の経営も93年当社設立から15年手がける。2007年1月〜5月教育ソフト販売金額No.1に導く。99年「エデュカートリッジ・データ・システム(国内・米国特許取得)」を考案・開発(特許6件出願中)。著書に『明日の事業開発』(共著)がある。 埼玉ニュービジネス協議会 副会長 埼玉経済同友会 会員