映画評論家は、膨大な数の映画を見ているにもかかわらず、どうして一本一本の映画の細かい部分まで覚えているのかと不思議に思ったことはありませんか。 |
 |
そのような質問をある映画評論家に投げかけたところ、
「まずタイトルから予想されるテーマを考える。そして、映画が展開していく画面の 一つ一つに、そのようなテーマが隠されていないかを自分なりに予想しイメージしな がら見る。そしてそれを習慣的に心がけている」と答えが返ってきたそうです。 |
 |
つまり、そのシーンを単独で記憶しているのではないのです。このように予想で頭をひねることは、記憶を定着させるのに非常に重要なことなのです。その予想のために、右脳のイメージ力が働きます。そこに予想が当たった、はずれたという結果に対する感情面の刺激が加わり、対象のイメージを大脳に焼きつけるのです。このような手順を踏むことが覚えるためには必要なのです。 |
 |
この手順は言葉を記憶したいときにも応用できます。言葉を単独で覚えようとすると、言語活動や論理的思考をつかさどる左脳しか働きません。文章になればその言葉により意味づけができます。意味づけというのは、言葉とイメージを結びつけるということです。右脳が一つの流れを作りイメージ化するのです。 |
 |
意味づけをして、左右の脳がバランスよく働けば、より鮮明に記憶することができるのです。だから「意味のない記憶」より「意味のある記憶」のほうが記憶しやすいのです。しかも必要な時に取り出しやすい記憶となるのです。 |
 |
*右脳と左脳右脳は、イメージ記憶、直感・ひらめき、芸術性・創造性、瞬間記憶、潜在意識をつかさどり、左脳は、言語認識、論理的思考、計算、じっくり記憶、顕在意識をつかさどります。両方をバランスよく使うことが記憶するためには重要です。 |
 |
●言葉・単語は、文章と一緒に覚える
●言葉は単独で覚えようとすると左脳しか働かない
●文章になれば、その言葉により意味づけができる |
|