組織体が活動し、生存していく領域という意味であり、より具体的にいうならば「企業が行う事業活動の展開領域」である。
ドメインを定義するということは、競争相手と戦う土俵を特定することであると同時に、より本質的には企業のアイデンティティ(同一性、あるいは基本的性格)を想定することでもある。また、この場合のドメインは、現在の事業領域という意味に加えて、まだ事業化されていない潜在的な事業領域という意味も含まれる。企業は、ドメインを定義することにより、自らの現在の生存領域を明確にし、さらに将来の進化の方向をも宣言することになるのである。
ドメインを定義することにより、①活動範囲の適正化、②必要な経営資源の明確化、③アイデンティティの形成という3つの効果が期待できる。
現在、ドメインの最も代表的な定義としてしばしば取りあげられるのが、エイベルが提唱した顧客層・顧客機能・技術(独自能力)の3つの次元によるドメインの規定である。
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